八甲田山 みちのく残雪トレッキング2
GPSによるコース記録と山行レポート
LR
概要酸ヶ湯温泉から大岳循環コースを周回 --- 5月の残雪を楽しむ
山行時期2016年5月13日/晴
所要時間7時間33分 = 5時間55分(歩行)+ 1時間38分(休憩)
行程 【酸ヶ湯駐車場 7:06】-【9:47 仙人岱 9:48】-【11:06 大岳 11:12】-
-【11:33 大岳ヒュッテ 11:34】-【12:22 上毛無岱 12:24】-【12:50 下毛無岱 13:00】-
-【13:46 城ヶ倉分岐 13:46】-【14:39 酸ヶ湯駐車場】
【経由地】以外の各区間で休憩 0-25分
登山口酸ヶ湯公共駐車場:駐車100台/トイレあり
コースマップ

酸ヶ湯から仙人岱をへて 大岳

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消えゆく残雪に思いを馳せ、自分の体力でいけそうな山旅を思い立つ。連休後の5月なら残雪の多いみちのく最北が狙い目だ。


ハートの雪形
6:42=標高900m大岳にハートの雪形:酸ヶ湯公共駐車場

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弘前市内の宿を早立ちし、酸ヶ湯温泉の公共駐車場には6時30分に到着。

大岳の西側にハートの雪形が描かれる。八甲田山が遠来の私たちを歓迎・・・?

登山口
7:08=標高903m道路の向かいに登山口

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道路の向かいに八甲田山登山口の道標と案内板があり、鳥居が立っている。くぐり抜けるには低すぎる鳥居だ。

隠れた道標
7:17=標高930m隠れた道標を見つける

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登山口から数分のところで、何かの温泉施設に迷い込んだ。探しながら引き返すと、枝葉に隠れた道標を見つける。

ブナ林
7:24=標高945mブナ林の雪原を行く

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雪解けで、踏み跡はかすかにありそうな、なさそうな状態。リボン標識をまだ見ていない。これは前途多難・・・

7:45=標高1012mようやく見つけたリボン標識
リボン標識
リボン標識
7:54=標高1042mまた見つけたリボン標識

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迷いに迷いながらもGPSと地形を読んで、ようやく赤いリボン標識を見つける。夏道を外れて歩いていたが、合流したらしい。

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そのうち二番目のリボンに出合う。遠くまで見通せるが、次のリボンまでは見えない。

進路として右側の谷に下るはずはない。そう考えて、標高1060m付近の源頭まで登りつめてみよう。

南八甲田
8:18=標高1105mふり返ると南八甲田

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読みのとおり谷を回りこみ、斜面を横切りながら登っていく。やがて標高1100m付近で南側が開けはじめる。

南八甲田一望
8:25=標高1120m南八甲田を一望

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視界が開けて南八甲田を一望できる。いつか機会を作って訪れてみたい山々だ。

急斜面をふり返る
9:05=標高1183m高巻きした急斜面をふり返る

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べったりと急斜面に雪田が貼りついて進路をふさぐ。横断は危険と考え、まず直登して安全地帯でアイゼンを着用、そしてヤブに沿って急降下。

高巻きを終えてふり返る。雪面に入ったクラックがこちらからもよく見える。数分か、数日後には崩落しそうだ。

9:09=標高1190m地獄湯の沢 ガレ沢
道標
9:11=標高1200m小橋を渡ると道標

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残雪が消えてガレ沢となる。硫化水素臭が漂う地獄湯の沢だ。雪渓が大きくありそうなのに露岩ということは地熱で解けたか?

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ガレ沢に架かる小橋は、残雪に覆われ、橋の半分が隠れる。慎重に渡ると複数の標識が並んでいる。ここでアイゼンを外す。

岩木山遠望
9:31=標高1275m岩木山を遠望

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おお!岩木山が白く輝いている。明日は、きっと登るぞ。

雪壁
9:39=標高1305m夏道は雪壁の下

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夏道は5mほどの雪壁に覆われ、標識の竹竿が折れて埋まっている。竹竿は夏道に誘導するが、雪壁を高巻いたほうが歩きやすい。

9:42=標高1310m大岳を見上げる 大岳
小岳
9:42=標高1310mこちらは小岳

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雪壁の上に乗ると、間近に大岳が迫る。

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お隣さんには小岳が・・・

9:46=標高1314m高台に仙人岱ヒュッテ 高台に仙人岱
大岳を望む
9:48=標高1314m大岳を望む:仙人岱の道標

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平らな雪原が続き、ほどなく仙人岱。南側の高台に仙人岱ヒュッテがあり、手前に束になった竹竿が雪に突き立っている。ここは山スキーコースの合流点か。

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北側は、これから登る大岳が控える。

確かな踏み跡はなく、ここからリボンも見えない。縦走路分岐に向けて進んでみよう。

雪原を登る
9:58=標高1350m雪原を登る

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大岳に向かって広々とした緩斜面を進む。しかし、上に行くほど雪原は狭まる。まだリボンは見当たらず、ならば勘に頼って行くしかない。

アオモリトドマツ
10:29=標高1430m雪原を詰めると・・・

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急こう配で雪原は突き上がり、詰めたところはアオモリトドマツの密林が続く。かなりの急斜面のためアイゼンを再着用する。

急斜面
10:34=標高1440mアオモリトドマツの急斜面

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前爪を突き立てるように雪面をよじ登る。すると、待望のリボン標識を発見。

急斜面が続くも、それからほどなくして夏道に出合う。アオモリトドマツにおさらばできて安堵・・・

鏡沼 10:55=標高1525m水面が開く鏡沼

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ジグザグの夏道で高度を稼ぐ。少し水面が開いた鏡沼に着く。案内板によれば、こんな厳しいところにモリアオガエルなどが生息。

石祠 11:04=標高1575m新しそうな石祠

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山頂直下に新しそうな石祠が鎮座する。

登頂 11:06=標高1584.5m大岳 山頂

大岳 山頂に到着、11時06分。これで三度目の登頂。

2000年の錦秋は登り2時間だった。きょうは4時間を要した。残雪、道迷い、それに体力も落ちた。

岩木山山頂展望 岩木山
南八甲田
高田大岳
雛岳・高田大岳・小岳山頂展望

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西側には、あす登りたい岩木山がどっしり、カッコいい。

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南側には文字どおり南八甲田の山々。

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そして北側には高田大岳を真ん中に雛岳と小岳が鎮座する。

山頂で長居をしたいが、よろけるほど風が強い。数分の滞在で11時12分に下山開始。

* 標高は GPS測位と地理院地図による推定

毛無岱をへて 酸ヶ湯温泉へ

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仙人岱へ
11:26=標高1503m井戸岳・仙人岱ヒュッテ

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山頂から仙人岱ヒュッテは標高差270mほど。ガラガラの夏道はヒュッテが近づくと雪面になる。やはり雪のほうが足に優しい。

仙人岱ヒュッテ
11:36=標高1435m仙人岱ヒュッテ

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ヒュッテ前で、きょう最初で最後のハイカーに出会う。八甲田ロープウエーから大岳を往復する若い単独行者だ。彼も途中で道迷いしたらしい。

田茂萢岳
11:41=標高1415mロープウエー駅と田茂萢岳

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ふたたび雪上歩行がはじまる。右に田茂萢岳と小さくロープウエー駅が見えてくる。さっきのハイカーみたいにロープウエー利用のトレッキングも距離的に良さそう。

毛無岱と岩木山
11:48=標高1380m毛無岱の向こうに岩木山

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毛無岱の向こうに岩木山の雄姿・・・

12:23=標高1215m井戸岳-大岳:上毛無岱 井戸岳-大岳
田茂萢岳-井戸岳
12:23=標高1215m田茂萢岳-井戸岳:上毛無岱

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上毛無岱まで降りてきた。ここはパラダイスライン分岐と称して、田茂萢岳・井戸岳の尾根道につながる。

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見まわすと、ここにも竹竿の束が立っている。スキーコースの合流・分岐らしい。

木道
12:30=標高1180m木道から雪原へ

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ゆるゆる上毛無岱の緩斜面を進んでいく。木道と雪原が入り混じる。周囲は激しい雪解けで小川のようになり木道は水に浸かる。

下毛無岱を俯瞰
12:43=標高1100m下毛無岱を俯瞰:上毛無岱

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上毛無岱と下毛無岱の境界にある急な斜面に着く。雪の下で水音がよく聞こえる。

夏道のほうは滝のように水が斜面を下る。夏道を外して、できるだけ分厚い残雪を選んで一歩一歩進む。

八甲田の山々
13:06=標高1027m八甲田の山々をふり返る:下毛無岱

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下毛無岱まで来ると枯れた湿原が広がり、木道の割合が増える。湿原全体に水流があり、木道にも溢れる。

迷路
13:35=標高978m迷路の始まり

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下毛無岱を通過して、不規則な起伏がある谷筋を進む。なかなかリボンは見つからない。さらに樹林帯と残雪帯が重なり、目視でのルートファインドは難しい。

城ヶ倉分岐
13:46=標高986m城ヶ倉と酸ヶ湯の分岐

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そんな中で見つけた道標とリボンはありがたい。私たちの進路に間違いはない。ゴールである酸ヶ湯と城ヶ倉との分岐に着く。

標識
14:05=標高982m大岳環状ルートの標識

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このあとまたコースを外すが、修正しながら辿る。樹上の高いところに赤白の円い標識が目に入る。大岳環状ルートと標示される。

雪形
14:38=標高895mハートの雪形:酸ヶ湯公共駐車場

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最後の難関は、酸ヶ湯温泉への下山路だ。シーズン特有の雪解け水が川のように流れ下る。急斜面を横切る下山路であり、ほかに逃げ道はなく、渡渉モドキで下るしかない。

14時39分に酸ヶ湯駐車場に帰還。途中に難所が数多くあったけれど、好天に恵まれ、十分に残雪の八甲田山を楽しめた。

* 標高は GPS測位と地理院地図による推定